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backup infra network YAMAHA Router 運用

YAMAHA RTX1200 設定のリストア(復元)についてメモ

投稿日:2013年7月26日

Last Updated on 2023年4月1日 by かんりにん

 
この機種はUSBメモリ、SDカードの両方が使えるのでちょっとした拡張性があり、これらのオプションをしっかり活用するのが、安定・安心運用のコツといえるところ。
コンフィグのコピーについてならローカル内のフラッシュ、USB、SDカードともにcopy configコマンドでエクスポートできる。

バックアップ、リストアについては大きく分けて、下記の4つのパターン。

  • 内蔵フラッシュ
  • USBメモリ
  • SDカード
  • TFTPを利用した外部ホスト

手順の流れは、全てルーターが初期化された状態からの実行を想定する。

■手順いろいろ

1)内蔵フラッシュ(ROM)でのバックアップ/リストア

使い方としては、ロールバック的な感じ。一度saveしてアクティブにしちゃった設定を以前の状態に戻す場合になど。

[条件・制限事項]

  • フラッシュ内にアクティブなコンフィグの以外にバックアップを取得してあること
  • (当たり前だけど)フラッシュを初期化した場合は当然中身は消えるので、工場出荷状態からの復元には使えない。
  • バックアップできる世代数は5組までとなる。

1.バックアップ

– 書式

copy config FROM TO

FROMは設定ファイル番号
TOは設定ファイル番号、またはUSBやSDカードと出力ファイル名を指定。
※暗号化オプションにて、パスワードを設定した暗号化での保存も可能。

※参考:コマンドリファレンスP475 “52.3.4 設定ファイルの複製”

YAMAHA: 外部メモリファイルコピー機能

– 実行例

–show config listにてメモリ上のコンフィグを確認。

# show config list
No. Date Time Size Sects Comment
----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------
* 0 2013/07/26 12:22:22 2202 124/124
0.1 2013/03/01 15:16:46 2178 125/125
0.2 2012/11/22 21:54:33 2138 126/126
1 2011/03/24 16:30:43 2683 123/123
----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------

–アクティブコンフィグ(No.0)を2としてコピーして保存

# copy config 0 2

–再度show config listにて、0が2としてコピーされていることを確認。

# show config list
No. Date Time Size Sects Comment
----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------
* 0 2013/07/26 12:22:22 2202 124/124
0.1 2013/03/01 15:16:46 2178 125/125
0.2 2012/11/22 21:54:33 2138 126/126
1 2011/03/24 16:30:43 2683 123/123
2 2013/09/06 19:32:09 2202 122/122
----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------
#

— コピーしたファイルをshow configする場合
デフォルトコンフィグを見る場合と異なり、パスワード入力が必要となる。

# show config 2
Input passwords of CONFIG2
Login Password:
Administrator Password:
#10 1 11 0
ip route default gateway 192.168.128.1
ip lan1 address 192.168.128.254/24
ip lan1 proxyarp on
pp disable all
pp select anonymous
pp bind tunnel1-tunnel9
pppoe auto connect on
---以下略

2.リストア

– 0以外のコンフィグを0にコピーする場合

– 指定したファイルをデフォルトとして読み込む場合

# set-default-config <ファイル番号>

→実行後、show config listにて指定したファイル番号のコンフィグが
アクティブになっていることを確認。

設定後、saveコマンドを実行して適用。

2)USBメモリでのバックアップ/リストア

[条件・制限事項]
設定を初期化した場合にも有効。

1.バックアップ

copy configコマンドでUSBを指定。

# copy config 0 usb1:/config.txt

または、show config を実行する際に出力先をデバイス指定してリダイレクトすることも可。
(SDカードでも同様に実行可能)

# show config > usb1:/config.txt

2.リストア

copy configコマンドで元コンフィグにUSB内のファイルを指定。

# copy config usb1:/config.txt 0

読み込み後、コンフィグを確認して問題なければsaveコマンド実行。

3)SDカードでのバックアップ/リストア

[条件・制限事項]
設定を初期化した場合にも有効。

1.バックアップ

copy configコマンドでSDカードを指定。

# copy config 0 sd1:/config.txt

または、show config を実行する際に出力先をデバイス指定してリダイレクトすることも可。(SDカードでも同様に実行可能)

# show config > sd1:/config.txt

2.リストア

copy configコマンドで元コンフィグにSDカード内のファイルを指定。

# copy config sd1:/config.txt 0

読み込み後、コンフィグを確認して問題なければsaveコマンド実行。

4)tftpサーバーでのバックアップ/リストア

[条件・制限事項]

  • 設定を初期化した場合、ロールバックする場合のどちらにも有効。
  • 外部のホストに設定を保管していて、かつルーターに対してtftpコマンドが使えること。
  • ルーター側がTFTPサーバーとして動作する。

YAMAHAルーターは外部のホストに対してtftpコマンドを使って取りに行くという動作はできず、ルーター自体がtftpサーバーとして動作する。

よって外部の端末からYAMAHAルーターに対してファイルを取りに行き、アップするという作業になる。

1.バックアップ

外部端末からコンフィグをダウンロードする。
Windowsの場合はコマンドプロンプトから。MacOS、Linuxの場合はシェル/ターミナルから。

tftp 192.168.128.254 -c get config/<Administratorのパスワード> <コンフィグファイルの出力先およびファイル名>

2.リストア

[手順の流れ]
YAMAHAルーター側で以下の設定を行う。(すでに設定済みならOK)
TFTPサービスを有効にする
TFTP接続を許可するホストを指定する
外部端末からコンフィグをアップロードする

tftp 192.168.128.254 put コンフィグファイル名 config/Administratorのパスワード

ルーター側で設定を確認し、問題なければsaveする。

■そのほか

1)USBメモリに保存したコンフィグから起動

USBメモリへの設定ファイルのダウンロードを有効にする

– 設定を有効にする
- USBメモリへ落とす設定ファイルの名称を指定する

設定ファイルをUSBメモリへダウンロードする

# copy config 0 usb1:/config.txt

USBメモリからの起動を有効にする

再起動する→USBメモリから起動されていることを確認する

2)SDカードに保存したコンフィグから起動

基本的な流れはUSBメモリと大体おなじ。
SDカードへの設定ファイルのダウンロードを有効にする。

– 設定を有効にする
- SDカードへ落とす設定ファイルの名称を指定する

設定ファイルをSDカードへダウンロードする
SDカードからの起動を有効にする
再起動する→SDカードから起動されていることを確認する

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